2008年11月30日日曜日

NHK:戦争証言プロジェクト「中国での日本人戦犯」

この番組はいい内容だった:
NHK BSオンライン: "ハイビジョン特集  “認罪” ~中国 撫順戦犯管理所の6年~ハイビジョン特集 BShi 11月30日(日) 午後7:00~8:50
1950年7月、ソ連から中国に‘日本人BC級戦犯’969名が移管された。帰国を夢見ていた元日本兵たちにとって、新たな苦難の始まりだった。6年後、彼らは自らを戦犯と認め、裁判にのぞむ。しかし起訴は36名のみ。死刑は一人もいなかった。有罪とされた者も、その後全員釈放。BC級裁判の中で死刑を出さなかったのは中華人民共和国だけだった。
しかしそこに至るまで、元日本兵たちは、真綿で首を絞められるような扱いを受けた。シベリアとは比べものにならないほど待遇は良く、拷問は無かったが、罪状を自ら書かされ(認罪)、何度も書き直しを求められた。死刑の恐怖の中で、戦争中の自分の行為を見つめ直す。
一方、撫順戦犯管理所の中国人職員は、日本人の人格を尊重し暴力を禁止するよう命令されていた。肉親を殺された恨みを押し殺しながら、職員たちは日本人の思想改造につとめた。罪を犯した者、被害を受けた者が、戦犯管理所の「認罪」という極限状態の中で向き合う。精神に異常をきたす者も出る一方、自らの罪を認め、敵味方を越えた関係を築く者も現れた。
元戦犯たちと管理所職員の証言などによって、管理所の中で何が起き、なぜ中国側が死刑判決を回避したのかを明らかにしていく。"
ところが上記の番組紹介コピーの内容にとても違和感がある。まるで彼ら戦犯は中国側の被害者であるような書き方。これは番組制作者の意図するところではなかっただろう。彼ら戦犯が苦しんだのは、むしろ日本に帰ってきてからではなかったのか。ニッポンのウヨ大衆や櫻井よし子のようなウヨ扇動家にとてもいじめられたのである。

感心したのは、中国共産党(周恩来)の長期的な戦略思考だ。20年〜50年先を見越した国益を考え、中国大衆のポピュリズムを見事に抑えつけ、中国民間人を多数殺戮した戦犯にも死刑を与えなかった。これはノーソン・ウヨ大衆を支持基盤とする自民党政権にはとても真似の出来ないことだ。

中国は頭がいい共産党が実権を握っている限り(あいつら悪辣だがアホではないので)世界恐慌が起きても大丈夫かも知れない。やはり安心して投資できるのは中国だけか。

日仏学院下のセルフはレギュラー114円!

東京のガソリンは高いので今まで富士吉田のセルフで入れていたが、この前入れ忘れたのでやむなく東京で。それが安いのです。レギュラー114円(ハイオク125円)。

外堀通りから日仏学院に登る坂の入り口の角(市谷田町の神楽坂より)。ビルの一階がガソリンステーションとなっている。写真:


大きな地図で見る

富士吉田で一番安いエッソ(新家)と同じ値段。ホースが短いのでサイドを間違わないこと。お釣りはプリカで出るのでお釣りの無いように5千円札で。

世界大恐慌が始まるなか、ガソリン代が上がっても補助金をもらえなかった都市生活者は、節約節約。

冬眠に入ったばかりのガマを起こしてしまった

日曜日、晴。庭の雑草(じゃのひげの出来損ないみたいなやつで蔓で伸びてやたら蔓延る)を抜き、シンビジウムを鉢から地面に移す。穴を掘るとガマが飛び出してきたので驚いた。

もう冬眠に入る準備をしていたのだ。起こして申し訳なかった。

11/30 Today オスカー・ワイルドが死ぬ(1900)

オスカー・ワイルド - Wikipedia: "オスカー・フィンガル・オフレアティ・ウィルズ・ワイルド(Oscar Fingal O’Flaherty Wills Wilde, 1854年10月16日 - 1900年11月30日)は、アイルランド出身の作家、劇作家。ヴィクトリア朝時代のイギリス文学作家の1人である。代表作に戯曲『サロメ』、『真面目が肝心』、小説では『幸福な王子』、『ドリアン・グレイの肖像』がある。"



「サロメ」の挿絵はビアズリーが描いた:


オーブリー・ビアズリー - Wikipedia: "オーブリー・ヴィンセント・ビアズリー(Aubrey Vincent Beardsley, 1872年8月21日 - 1898年3月16日)は、イギリスの画家、詩人、小説家。ヴィクトリア朝の世紀末美術を代表する存在。悪魔的な鋭さを持つ白黒のペン画で鬼才とうたわれたが、病弱ゆえに25歳の若さで早世した。"

ワイルドにしろビアズリーにしろ、イギリスのヴィクトリア時代には、こういう悪魔的な天才が多かった。背景には大英帝国の富の蓄積があった。現代ニッポンは、そこそこ豊かだけれど「みんな平等に一生懸命真面目に働くのがいい」とする農村文化が支配的なので、こういう天才は現れない。

2008年11月29日土曜日

11/29 Today マリア・テレジア没(1780)

マリア・テレジア - Wikipedia: "マリア・テレジア・フォン・エスターライヒ(Maria Theresia von Österreich, 1717年5月13日 - 1780年11月29日)は、神聖ローマ皇帝フランツ1世シュテファンの皇后、オーストリア大公(在位:1740年 - 1780年)、ハンガリー女王(在位:同じ)、ベーメン女王(在位:1743年 - 1780年)。オーストリア系ハプスブルク家最後の君主であり、彼女の子供たちの代からは正式には、夫の家名ロートリンゲンとの複合姓(二重姓)で「ハプスブルク=ロートリンゲン家」となる。"


個人的には、当時の王族としては珍しく、初恋の人である夫フランツ・シュテファンとは恋愛結婚で結ばれ(夫の方はこの結婚のために、自分の所領ロートリンゲン公国を手放さなければならなかったのだが)、夫婦生活は非常に円満だった。結婚の4日前にフランツにしたためた手紙が現在も残り、未来の夫への情熱的な想いを今に伝える。この手紙はラテン語やフランス語などの様々な言語で書かれ、彼女の教養の深さを窺い知ることができる。フランツは時折他の女性と浮き名を流すことがあったが、政治家として多忙な彼女はそれらをすべて把握した上で目をつむった。また夫の死後15年間、自らの死まで喪服を脱ぐことはなかったと言われる。
多忙な政務をこなしながら、フランツとの間に男子5人、女子11人の16人の子供をなした。

旦那もエライ。

2008年11月28日金曜日

11/28 Today 親鸞忌(1262)

親鸞 - Wikipedia: "弘長2年(1262年 )11月28日(グレゴリオ暦 1263年1月16日)、押小路(おしこうじ)南、万里(までの)小路東の「善法院」(弟の尋有僧都が院主の坊)にて、享年90(満89歳)をもって入滅する。臨終は、親鸞の弟の尋有僧都(じんうそうず)や末娘の覚信尼らが見取った。遺骨は、鳥部野北辺の「大谷」に納められた。 流罪より生涯に渡り、非僧非俗の立場を貫いた。

『歎異抄』に「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや(善人が極楽往生できるのなら、悪人ができないはずが無い)」と有るのは、上記「他力本願」とも関係する思想であるが、その意味は、<人(凡夫) は自力で善(往生の手段となる行為)を成しとげることは不可能である。人(凡夫)はすべて悪(往生の手段とならない行為)しか成せない。だから、悪人と自覚している人の方が、自分は善人だと思っている人より、本願により救われる道を自覚している事になる>という逆説的な表現である。大乗無我思想のひとつの到達点といえる。"


たしかに、自分が善人だと信じている人は困った人が多い。人間みんな悪人なんだよ。

2008年11月27日木曜日

11/27 Today 松下幸之助が生まれる(1894)

松下幸之助 - Wikipedia: "松下 幸之助(まつした こうのすけ、1894年〈明治27年〉11月27日 - 1989年〈平成元年〉4月27日)は、日本の実業家。"
松下幸之助の「水道哲学」は有名。いいものをたくさん作ることこそ産業人の使命だとした。これは不滅の真理。

いたずらに希少性や手作りとやらのこだわりを強調することで実質以上の高価格で売ろうとする商品戦略は、所詮スケベー商売でバブル商売なのである。生産性の低い産業分野でよく見られる手口だが、いくら広告宣伝で虚像をばらまこうとしても消費者を永遠に騙し続けることは出来ない。

ニッポンの農業は生産性の低さに目をつぶり、やたらと手作りを強調し高価格を正当化しようとしているが、これは誤った戦略である。

2008年11月26日水曜日

中国産の冷凍スズキは、正直絶品!

普段家ではサカナは食わないのだが、先週ニッシンに行った際にシーバス(スズキ)の冷凍フィレを見つけてつい買ってしまい、今日食ったのだが、まさに絶品。「スズキこそがサカナの王者」だという格言を再確認。

おいらが釣るバスより遙かにでかいスズキに切り身(片身のフィレ230グラム)が500円程度で売られている(中国産養殖バスと書いてあった)。それを解凍せずに(これがキモ中のキモ)、普通のクッキング電子レンジのオーブン機能を利用して調理する。180度に予熱した後、冷凍のスズキの切り身を入れて、25分。それで出来上がり。魚臭さは一切無し、ゼロ。冷凍のスズキに塩胡椒、それにフェネルを少々振りかけて焼くだけ。食べる段階でレモンを少し。それ以外なんにも要らない。本当においしい。

サカナの臭さは大嫌いなので、調理した後のオーブンの臭いを嗅ぐ。完全に無臭。ニッポンの台所の一番の難点であるサカナの脂の汚れもない。食べた後に残るのはスズキの皮だけで、これはネコにやる、ネコ大満足。

ニッポンの農水族は、日本の主婦がサカナのおろし方と調理方法を知らないのは自分らの営業政策上大問題だとして「食育」とやらで日本の女どもを再教育しようと必死だが、手間のかからない魚の調理方法を啓蒙することが先ではないのか。

ともあれサカナは冷凍物を予熱した普通の家庭オーブンに入れて焼くこと。それだけでとてもおいしく戴ける。バカ高い鮮魚を売ることで食っている既得権集団にはごめんだけれど、サカナは冷凍物に限るのである。台所のサカナ焼きグリルはどうするのだって? あれはパンを焼くのに使えばとても重宝する。電気トースターなぞ要らないのだ。

世界デフレ長期化の時代。国内生産者が作り上げる「高くても伝統の手間暇かかる食材こそがいいのだ」という神話バブルに踊らされる生活パターンを見直すのにはいいチャンスだ。そうしないとあいつらにケツの毛まで毟られることになる。

11/26 Today ハル・ノートの手交(1941)

ハル・ノートをアメリカの日本に対する最後通牒と捉え日本は対米開戦に踏み切る:
ハル・ノート - Wikipedia: "ハル・ノート(Hull note、正式にはOutline of proposed Basis for Agreement Between The United States and Japan、合衆国と日本の間の協定で提案された基礎の概要)は、太平洋戦争(大東亜戦争)開戦直前の日米交渉において、1941年(昭和16年)11月26日にアメリカ側から日本側に提示された交渉文書である。

概要は以下の10項目からなる。
  1. アメリカと日本は、英中日蘭蘇泰米間の包括的な不可侵条約を提案する

  2. 日本の仏印(フランス領インドシナ)からの即時撤兵

  3. 日本の中国からの即時撤兵 - 中国(原文China)

  4. 日米が(日本が支援していた汪兆銘政権を否認して)アメリカの支援する中国国民党政府以外のいかなる政府をも認めない

  5. 日本の中国大陸における海外租界と関連権益全ての放棄

  6. 通商条約再締結のための交渉の開始

  7. アメリカによる日本の資産凍結を解除、日本によるアメリカ資産の凍結の解除

  8. 円ドル為替レート安定に関する協定締結と通貨基金の設立

  9. 第三国との太平洋地域における平和維持に反する協定の廃棄 - 日独伊三国軍事同盟の廃棄を含意する、と日本側は捉えていたようである。

  10. 本協定内容の両国による推進

ハル・ノートを提示されたことで軍部を中心に強硬意見が主流になり、それに引きずられた形で昭和天皇も「開戦やむなし」に傾いたとされる。この結果、12月1日御前会議にて対英米開戦が決議され、ハル・ノートが提示される以前に択捉島の単冠湾を出航していた機動部隊に向けて12月1日5時30分、真珠湾攻撃の攻撃命令が発せられた。"
今から読めば、そんなに過激な内容とも思えないが……。

「わかりました、中国はアメリカに上げる」と言えばよかった。どだい日本一国では「征服」できないことがわかっていたのだ。それでも朝鮮と台湾は残った。毛沢東も出てこれなかっただろう。

勝負は、勝算をよく計算し、降りるときは降りることが大切。でも大陸に既得権益を持つ国内既得権集団の政治力は強大であり、また国民は集団ヒステリーで舞い上がっており、日本政府はハル・ノートを受諾するなぞはとても考えられなかった。既得権集団と「空気を読む政治」が国を滅ぼしたのである。

2008年11月25日火曜日

竹森俊平『資本主義は嫌いですか』……経済学者はエライ

へんなタイトルの本だし、もともと「ケーザイ」の本は読まない方なので買う気もしなかったが、池田信夫ブログで推薦してあったので購入。読み応え十分で満足度120%。なによりも世界の経済学者達(少数だが複数)は、ずっとまえから金融バブル発生のメカニズムと今回の危機のメカニズムを理論的にきっちり解明・警告していたという事実に感銘を受けた。


大学で経済学を(それもマクロだけを)適当に勉強しただけの人には理解が難しいところもあるが(おいらもそうだが)ゆっくり読んでいけば明快な引き込ませる文章なので十分ついて行ける。数式なんか出てこないのも佳。おすすめです。

グリーンスパンの『波乱の時代(上下)』を読んでからこれを読むと、より面白いと思うよ。とにかく今回の金融危機でたいていの人はポートフォリオに重大な損傷をこうむっている。せめて、なんでこんなことになったのかを理解しないと死んでも死にきれないだろう。これは天災だと諦めたり、○○が悪かったからこんなことになったと勝手に犯人を決めつけたりすることは、野蛮人が「神様に生け贄を捧げなかったから洪水が起こった」と信じることと同じで科学的じゃない。この本はその意味で相当助けになる。

11/25 Today 三島由紀夫自爆(1970)

市谷の防衛庁でクーデターを試みるも失敗、割腹自殺。
三島由紀夫 - Wikipedia: "三島 由紀夫(みしま ゆきお、本名・平岡公威(ひらおか きみたけ)、1925年(大正14年)1月14日 - 1970年(昭和45年)11月25日)は、小説家・劇作家。また、右翼思想家。

代表作は小説に『仮面の告白』、『禁色』、『潮騒』、『金閣寺』、『豊饒の海』四部作など。戯曲に『サド侯爵夫人』、『わが友ヒットラー』、『近代能楽集』などがある。唯美的な作風が特徴。1970年、楯の会会長として自衛隊にクーデターを促し失敗、割腹自殺を遂げ世間を騒然とさせた(三島事件)。"

頭はよくてもアホな人間は居るのである。

三島由紀夫 - Wikipedia三島由紀夫、本名・平岡公威は、1925年(大正14年)1月14日、東京市四谷区永住町(現・東京都新宿区四谷)に父・平岡梓と母・倭文重(しずえ)の間に長男として生まれた。「公威」の名は祖父定太郎による命名で、定太郎の同郷の土木工学者古市公威から取られた。兄弟は、妹・美津子(1928年 - 1945年)、弟・千之(1930年 - 1996年)。

父・梓は、一高から東京帝国大学法学部を経て高等文官試験に優秀な成績で合格したが、面接官に嫌われて大蔵省入りを拒絶され、農商務省(公威の誕生後まもなく同省の廃止にともない農林省に異動)に勤務していた。

母・倭文重は金沢藩主、前田家の儒者橋家出身。東京開成中学校の5代目校長、漢学者の橋健三の次女。

祖父・定太郎は、兵庫県印南郡志方村(現・兵庫県加古川市志方町)の農家の生まれ。帝国大学法科大学(現・東京大学法学部)を卒業し内務官僚となり、福島県知事、樺太庁長官等を務めたが、疑獄事件で失脚した人物。

祖母・夏子は、父・永井岩之丞(大審院判事)と母・高(常陸宍戸藩藩主松平頼徳が側室との間にもうけた娘)の間に生まれた長女で、12歳から17歳で結婚するまで有栖川宮熾仁親王に行儀見習いとして仕えている。

公威と永井荷風は祖母・夏子の実家を通じて遠い親戚に当たる。正確には、夏子の9代前の祖先永井尚政の異母兄永井正直が荷風の12代前の祖先にあたる[1]。父・梓の風貌は荷風と酷似していて、公威は彼のことを陰で「荷風先生」と呼んでいた。

荷風の親戚でもある。また祖父の平岡定太郎は漱石と同窓。「それから」の不倫相手(三千代)のいやらしい旦那(平岡)のモデル。「門」にも引き続き登場。

三島が生まれた四谷永住町には当時「オカマ」がたくさん住んでいた。その通りを女中さんに連れられて蒲柳の質の三島は学習院に通った。三島のへんなコンプレックスはこの辺りから始まっているのか。





2008年11月24日月曜日

庭掃除、枯れたツツジを抜く

昔はマメに手入れをしていたのだが、庭をほったらかしにし始めてから幾星霜。水をやらないので枯れてしまったツツジを抜く。

余丁町は昔からツツジが咲くところとして知られている(余丁町に住んでいた荷風も自分の住んでいるところは躑躅が咲くイナカだと説明している)。しかし、さすがに夏の間全く水をやらなかったら、枯れてしまった。一緒に生えている雑木に水を取られてたしまったこともあるのだろう。今朝からぼつぼつ処分をはじめる。抜けるのは抜いて、抜けないのはノコギリで剪る。ついで落ち葉と雑草の除去。先週、区役所手配の植木屋さんに來て貰ったのだけれど、時間的な制約から低木には手が回っていないのだ。

余分なものを除くと見違えるようにすっきりした。今までゴチャゴチャしすぎていたのだ。シンプル・イズ・ベスト。

いつの間にかマンリョウがあちこちに生えている。ヒヨドリのせいだ。カラタチバナ(百両)も。こいつは縁起が良い。

部分的に使っている砂利が少なくなっている。ネット通販を調べると、結構高い。でも砂利で全部を覆ってしまうのも石庭みたいでいいし、手間もかからない。思案中。

庭いじりは暇な隠居に向いている。運動にもなる。精を出してみるか。

11/24 Today ダーウィンの『種の起源』が出版される(1859)

一度は読まねばならない本:
種の起源 - Wikipedia: "種の起源(しゅのきげん、'The Origin of Species')とはチャールズ・ダーウィンにより1859年11月24日に出版された進化論についての著作である。岩波文庫版(ISBN 4003391241 ISBN 400339125X)など種の起原と表記する。"
でも、まだ読んでいない。

ヒトラーも読んだらしいが、ダーウィンの考えは複雑で奥が深く、いいとこ取りで借用出来るものではないようだ。

チャールズ・ダーウィン - Wikipedia: "チャールズ・ロバート・ダーウィン(Charles Robert Darwin, 1809年2月12日 - 1882年4月19日)は、イギリスの自然科学者。現代科学における進化論の方向性を確立したことで知られ、また進化論以外でも生物学上のいくつもの重要な功績を残した。2002年BBCが行った「偉大な英国人」投票で第4位となった。"

2008年11月23日日曜日

正午浅草、神谷バー

祭日、晴。正午浅草、神谷バー。煮込みとソーセージ、頗る妙。

でも、浅草はいつの間にこんなに人が多くなったのだろう。山の方の住民は、ただ戸惑うばかり。

11/23 Today 一葉忌(1896)

一葉記念館: "命日である一葉忌(11月23日)には、記念館の無料公開や一葉に関する著名人による講演会などのイベントが1日行われます。"


樋口一葉は5000円札になっているが、お金にまったく見放された人物をお札にするとは、縁起でもないことである。まあ、明治初期の旧幕臣家族の生活はなにせ全員リストラされたから総じてあんなもので、鮫が橋なんかに住まなくで済んだだけでも、幸せな方だ。

樋口一葉 - Wikipedia: "樋口 一葉(ひぐち いちよう)1872年5月2日(明治5年3月25日) - 1896年(明治29年)11月23日)は、日本の小説家。東京生れ。"

2008年11月22日土曜日

曙橋「華厨坊」は、なかなかいいですよ!

今月にオープンした曙橋(富久町)のアジアンダイニング「華厨坊(kachubou)」。開店記念の3割引券を貰っていたのに行くのを忘れていて、本日ようやく初参。なかなかよかったですよ。

靖国通りの富久町近くの暗闇坂(四谷3丁目に上がる坂)の向かい。いままで倉庫だったスペースを使いエレガントなパリのカフェ風のレストランが誕生。店内には食卓がゆとりを持って配置されており(これ新宿ではめずらしい)靖国通りのエンジュの並木を眺めながらゆったりと食事が出来る。気分はまるで「外国」。

若い中国人二人で客席の世話をやっている。女性の方はなかなかの美人。壁の掛け物の「福」の字が逆さまになっているので理由を尋ねると、日本語の説明は要領を得なかったが、どうもその方が縁起が良いと言われているらしい。これまさに道教的。嬉しくなってしまった。

メニューには「かきフライ」もある。隣の席で注文していたので、覗いてみると、まさにニッポンの牡蠣フライ。「アジアンダイニング」たる所以。ニッポンはアジアの一部なのだと妙に納得。

料理は台湾系統じゃないかと推測(おいしい)。曙橋周辺には、今まで北京系、四川系、上海系と、それぞれいいメシ屋があったが台湾系はなかった。インド料理店は三つもあるし、曙橋もいよいよ「国際的」になってきた。アジアの若者は、大挙して新宿を目指せ!

ネットで調べてみると、新宿近辺で複数店あるらしい。口コミの評判もなかなかいいみたい(ここ)。

11/22 Today ケネディー暗殺(1963)

ジョン・F・ケネディ - Wikipedia: "ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ (John Fitzgerald Kennedy , JFK , 1917年5月29日 - 1963年11月22日)は第35代アメリカ合衆国大統領。キューバ危機を回避。ベトナム戦争早期撤退を計画。一般的には清新なイメージのリベラル派とされ、アメリカ国民からの期待も高かった若き大統領であったが、任期半ばの1963年にダラスにて暗殺される。"


あの時代が一番たいへんな時代だったと思う。ケネディーは適確な判断力と決断力、それに世界に訴える言葉の力で、何とか乗り切った。

「Ich bin ein Berliner・イッヒ・ビン・アイン・ベルリナー」という言葉は歴史に残った言葉。オバマの「Yes We Can」も多分残るだろう。それに対して、麻生太郎の言葉の限りない軽薄さはなんだ。

2008年11月21日金曜日

NHK:大学で大麻が流行……他にやることがないのが原因じゃないか?

この番組:
NHK首都圏放送センター [特報首都圏]: "全国各地の大学で、大麻を所持・栽培したとして逮捕される学生が相次いでいる。首都圏でも法政大、慶應義塾大、早稲田大など有名私立大学で大麻が日常的に使用されていた実態が明るみになった。"
いずれもド郊外にある大キャンパスでの出来事。あんなところに島流しにされてしまったら、大麻ぐらいしか楽しみがないのも、わかる。

大麻はタバコや飲酒と同じようなもんだというのは間違いらしく、長年続けていると脳細胞が確実にやられるらしい。トータルの社会的損得を考えれば、禁止するのは妥当である。

でも、番組を見て感じたこと。今どきの大学のほとんどが、とんでもないイナカに位置しているのだ。都心にキャンバスを残している大学はごくごく少数派で、ほとんどの大学は都心から何時間も離れた田舎にキャンバスを移している。学生たちは、まるで島流し生活。これじゃ大麻ぐらいしか楽しみがないことも理解できる。

なんで大学をあんな辺鄙なところに移してしまったのだろう。聞くところによると、戦後の自民党政権が自分達の支持基盤であるイナカの地主階級への所得移転のために(あいつらを儲けさせるために)強制的に東京にあった大学の地方移転を推し進めたのだという。

そのおかげで、学生たちはすっかり島流しとなり、大麻で無聊を慰めるしかないのだ。悲しいことである。

オリックスのCBは買いなのかな〜

オリックスがCB発行を発表:
頼みは個人のリスクマネー:NBonline(日経ビジネス オンライン): "日経ビジネスの調べで、オリックスがCB(新株予約権付社債)で1500億円の資金調達を計画していることが明らかになった。期間3年で利率は1%、発行時価に比べた転換価格の上乗せ率を表すアップ率は25%を軸に調整を進めている。対象は国内の個人投資家だ。"
日経はヘッジファンドに相手にされないからやむなく個人からお金を集めようという作戦だとやや斜めのスタンス。株価が25%以上上がれば儲かるし、上がらなくてもオリックスがつぶれない限り1%の利金をもらえる。いい話みたいに思えるし、それでもなにが起こるかわからないご時世だし……。

早速こういうニュースも:
Yahoo!ファイナンス - 株式ニュース - モーニングスター オリックス、CB発行などを受けゴールドマン証は目標株価引き下げオリックス <8591> が20日引け後にCB(転換社債型新株予約権付社債)の発行について明らかにした。社債総額は1500億円、償還期限は2014年3月31日。これを受け、ゴールドマン・サックス証券は21日付朝会サマリーで、目標株価を1万6700円から7600円へと大幅に引き下げた。投資判断は「中立」を継続。同証券では、CB発行は事前報道とほぼ同じ内容のため、希薄化自体はすでに株価に織り込まれていると指摘。ただ、転換価格決定日が12月2日もしくは3日で、それまでに株価が下落すれば一層の希薄化につながるとした。このほか、貸倒関連費用の増加や持分法適用対象の大京 <8840> の損失なども織り込み、目標株価を変更した。オリックスの21日の終値は、690円安の5500円。


宮内会長はなかなかのしぶとい人物で、当サイトの名言(迷言)集にも言葉をたくさん収録させてもらっている:

サイト内検索(宮内義彦)

おいらは、オリックス株を今年の初め@16,910円で売り抜けて、ちょっと申し訳なかったし、どうしようかな。

マンガ文化が日米関係を脆弱化させた(天木直人)

天木大使が怒っている。マンガが日米関係をダメにしたと、読売新聞に寄稿された米国学者の意見を引いて嘆いておられる:
[2008.11.20] ここにもあらわれてきた米国の日本軽視ー日本の伝統文化に興味を示さなくなった米国 | Blog(ブログ) | [公式] 天木直人のブログ: "米国での日本に関する焦点がポップカルチャーになったという事は、米国人が日本の社会、経済、政治といったまじめな事項について話さなくなった事を意味する。"
この意見はまともである。事態はかなり深刻だ。

引用されているところを引用しておくと:
11月20日の読売新聞「論点」に米国の学者が興味深い事を書いていた。

 その筆者はマイケル・オースリン(41歳)という元エール大学准教授で、現在はアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所というシンクタンクの研究員である。

 彼は言う。

 過去200年にわたり米国人は、版画や生け花に魅了され、仏教や儒教の教えに関心を深めた。黒沢明の映画はジョージ・ルーカスに影響を与え、日本庭園の美は全米に広がった。日本文化への関心は、日米関係において重要な役割を演じてきた。つまり、米国は日本を重大な国と受け止めてきた。
 (ところが)今日の日米関係は、劇的に変わった。米国人は日本文化を真剣に見つめるのをやめてしまった。米国の若者は黒沢映画のかわりにアニメを見るようになり、大学のなかには源氏物語や安倍公のかわりに漫画を読ませるところもでてきた・・・
  米国での日本に関する焦点がポップカルチャーになったという事は、米国人が日本の社会、経済、政治といったまじめな事項について話さなくなった事を意味する。
 更に憂慮すべきは、米国で日本の言語、歴史、社会を理解する専門家の数がどんどん減っている事だ。大学でアニメの講座をとった学生たちが、日本を真剣な研究対象とみなす可能性は低い。(そのような米国人が)日本が日米同盟において偉大な役割を果たしている世界的大国と考える事はあるまい。
 米国の政策や米世論に影響を及ぼすことのできる日本専門家が米国にいなくなれば、将来、重大な問題が起きた時、米国が日本を緊密なパートナーとして頼りにする可能性は少なくなるだろう。
 これは日米関係にとって悲劇だ・・・

天木氏はマンガ外交を進めた麻生太郎(当時外相)とその手先になって動いた外務省が悪いと追究されるが、それはさておき、ずっと「サムライの国」とか「軍国主義の国」とか「猛烈ビジネスマンの国」として畏れられていた日本が、いまや内向きの「ポップカルチャーの国」ということになっている。平和で人畜無害でよかったねと言うことだが、軽く見られるようになったと云うことは否定しがたい事実。

思うに、一種の「反体制運動」もしくは「権威に対する斜めの姿勢」として始まった日本の漫画カルチャーは、今や内閣総理大臣までもを巻き込む勢いでエスタブリッシュメント化してしまった。マンガが「体制化」してしまった時点で(大衆化したゴルフと同じで)本来の意味で(大人への反抗という意味で)マンガを読む意味がなくなっていたのである。

大学生や成人のビジネスマンが電車のなかで堂々とマンガを読むような社会は、みっともいいものではない。まともな人からはあまり相手にされない。「マンガは新しい芸術だ、おいらはえらいんだぞ〜」と牽強付会するのは、所詮マンガだ。

11/21 Today トーマス・グレシャム没(1579)「悪貨は良貨を駆逐する」

「グレシャムの法則」の起源となった人:
トーマス・グレシャム - Wikipedia: "トーマス・グレシャム(Thomas Gresham, 1519年 - 1579年11月21日)は、イギリスの財政家、貿易商。王室金融代理人として海外に在職中、グレシャムはイギリスの通貨価値が他国の通貨価値に比べて低いために職務遂行が困難になるという事態に直面した。その原因は、通貨の改鋳で品質を落としたことにあると考え、エリザベス1世にイギリスの通貨の品質を元に戻すように提言した。「悪貨は良貨を駆逐する」という現象を身をもって体験したのである。この経済学の原理はグレシャムの観察より相当古くから知られていたことだが、後になってグレシャムの法則として一般に広まった。"
グレシャムがまだ生きていたら今の金融危機をどう診断するだろうね。

今まで価値があると思っていた世界中の金融資産が、一夜にしてただの紙切れだった(悪貨だった)と判明したのでみんな大騒ぎだ。今さら物々交換に戻るわけにも行かない。経済は当然回らなくなるので、実体経済の落ち込みは底が見えない。

結局、グレシャムがやったように悪貨を選別し取り除き良貨だけを残すほかにやり方はない。お上が「代替品の悪貨」をばらまく方法もあるが、しょせん悪貨は悪貨。一旦実体経済の規模を実力(良貨)相応の規模にリサイズする必要があるのだ。つまりデフレ。

デフレによるドラスティックな経済改造が始まる。こういう状況になると、社会に柔軟性と適応力がどれだけあるかが勝負。社会構造が既得権まみれで硬直的な欧州や日本はシンドイ。なんでもありのアメリカが一番先にこの混乱から抜け出すのではないか。

2008年11月20日木曜日

麻生太郎の限りなき「軽さ」

子供っぽい発言を大連発中の麻生太郎だが、動作も子供っぽい。テレビニュースで見ていたが、G20の時ブッシュに対してたいへんな失礼な仕草をした。あれは誰も問題としていないようなので、ここで書いておく。

G20会議が催された建物の正面玄関では石段上でブッシュが各国首脳を個別に出迎える。各国首脳はリムジンで乗り付けリムジンを降りてから石段をまっすぐ上がり直立して待っているブッシュと握手して会場に入る。誰もリムジンを降りたら直ちに待っているブッシュ向かって直進する。ところがへんなのが一人いて、リムジンを降りたと思ったら横の方を向いて(多分遠くのマスコミ関係者か誰か知り合いの方を向いて)大げさなジェスチャーをまじえ大声で話し始めなかなか終わらない。その間ブッシュは直立不動で待っている。このアホは誰だろうと思ったら、それが日本国総理大臣麻生太郎であった。

ブッシュのイラク戦争の決断はアホかもしれないが、かりにもアメリカ合衆国大統領だ。それを立たせて待たせたまま、横を向いて「私語」にふけるとはいったいどういう神経だ。子供ならお尻ぺんペンのところ。

昔はカメラが趣味だと言ってG7でカメラでぱちぱち撮りまくった総理大臣が居たり、今回もこんな子供じみた行動をする総理大臣が出てきたり、「ニッポン人の精神年齢は12歳」というマッカーサー元帥の評価を国際的に再確認させる結果となってしまったようだ。ハズカシイ。こんなのを相手にするより、大人の中国を相手にした方が話は通じると思われるわな。

11/20 Today 西宮えびす「誓文祭」

誓文祭-JTB 国内旅行: "年始の諸祈願のご神恩に対しての感謝の祭典が行われる。西宮神社は商売繁盛の神様として信仰されているえびす様を祭る、全国の総本社として知られている。
開催期間 2008.11.20(木)
会場 西宮神社
住所 兵庫県西宮市"


誓文祭の由来:
誓文払い
十月二十二日の恵比須祭を中心に行われる商家の蔵ざらえ。廉売デー。商人が平素の利得の罪ほろぼしのために、この日に限って、特に品物を安価に売って、神仏に謝罪しようとしたことから起ったと言われる。しかし、次第に、誓文払い用の特別廉価品を仕入れて売るようになり、期間も、五日間から一週間位にまでのばされて、売らんかなの催しになってしまった。

誓文とは、神に誓う起請文のことで、嘘いつわりの罪を払い、神の罰を免れようとするのが誓文払いである。京都ではこれをえびす講という。

えびす講は商人が蛭子神をまつるもので、もと誓文払いとは別の存在であったのが、日を同じくするところからいつしか混同したのである。えびす講は、俗伝によると、推古天皇九年聖徳太子がはじめて市を設けて商売をはじめさせられた時、蛭子神を商鎮守の神としたのに始まるという。

東京名物の「べったら市」もこの蛭子講の名残で、もとはえびす講の器物や塩鯛などを売る市であったのが、今は浅漬沢庵などを売るようになったもの。

京都四条通の京極を出た南側、祇園お旅所の西の端に誓文返しの神という「冠者殿」がまつられていて、商人や遊女が日頃客をあざむく罪を祓ったものである。一に悪王子とも言い、御神体は、日の神とも、素盞嗚尊とも、あるいは土佐坊昌俊とも言われる。昌俊は義経に自分が討手ではないと誓文をしたためながらこれを襲い、失敗して誓文を反古にしたのを後悔したところから、これを祀って誓文払の神としたのだとある。

牧村史陽編の「大阪ことば事典」より

旧暦の10月20日を新暦変換して11月20日となった。

もともと商人と遊女は客をあざむくのが当たり前だったのだ。商品は、自分で見て触って、「現状有姿」を納得して、自己責任で買う。そういうものなのである。お上が過度に介入するものではない。

2008年11月19日水曜日

麻生太郎:「社会常識に欠ける医師が多い」……??

NHKニュース 首相 社会常識欠落の医師多い: "麻生総理大臣は、総理大臣官邸で開かれた全国知事会との会合に出席し、地方が抱える医師不足の問題について、みずからの考え方を示した際、医師のことを「社会的な常識がかなり欠落している人が多い」と発言しました。"
発言はその後すぐに本人自ら撤回。でも、そもそもなにを言いたかったのだろう。

麻生太郎の言う「社会的常識」というのがなにを指すのか興味深いところ。いろいろな意味で面白い展開になったと思うので、もっと議論を深めるべきであったと思う。

人が「常識」という場合、それは「思いこみ」である場合が多い。「KY」というのもだいたい同じことで自分たちが勝手に常識と決めつけていることが正義だと信じていることから起こる集団主義の弊害。

ブラックバス殺戮主義者や環境エコロが自分らの主張の科学的弱点を指摘されると「あんたたちは無知で幼稚だ」と逆ギレするのも同じである。自分たちこそが無知で幼稚であるかも知れないという懐疑主義は、一切思考の外に排除されるのだ。

ニッポンにはこう言うのが多い。たいていはノーソンのウヨだ。ウヨはアホだから、すぐに激高して人まで殺す。

「財政支出によるマネー創出は、インフレでなく、デフレの長期化を推し進める」(中前忠)

今晩の日経「十字路」コラムで中前忠が今回の金融危機以降の世界経済を的確に描写している。米国発のデフレの長期化は、もはや避けられないようだ。

例によって圧縮した文章なのでわかりにくいが、要点:

  1. 消費不況は米国経済のデフレ化を招く。金融機関救済や景気対策のための財政支出によるマネー創出は、インフレではなく、デフレの長期化を推し進めるはず。日本の失敗の教訓である。

  2. 米国の消費不況にくわえて、その影響を最も受ける中国経済の減速がデフレ要因の第一。対米輸出が落ち、多国籍企業による対中直接投資が止まっている。バブルの崩壊や在庫調整はかつてない大幅なものとなろう。内需拡大は簡単ではない。中国経済の減速により資源価格は長期にわたって低迷する可能性が強い。

  3. 第二は、欧州経済の悪化がある。金融危機が米国より深刻。米国最大のJPモルガンの総資産はGDPの16%だが、UBSは390%、バークレイズ銀行は99%、ドイツ銀行は85%と異常に高い。銀行救済のために財政資金を投入すれば、銀行が大きすぎるので、国の信用度が問われてくる。欧州の銀行の総資産の株主資本に対する倍率もJPモルガンの15倍に対し、ドイツ銀行は56倍。(米国に)ドル安によるインフレはまず起こりえない。

  4. 第三は、金融の膨張が金融資産のリターンを押し下げる。これは日本の経験が示している。マネーの生産性の低下は超金利の定着を通じて経済の効率を落とし、経済を低迷させる。マネーの膨張が通貨危機をもたらさない限り(その意味では欧州やアジアの方がより危険である)、きわめてデフレ的だ。

  5. 経済政策に求められるのは、米国発のデフレ下でいかに成長していくかの戦略である。

デフレが長期化するのは避けられないとすれば、経済政策ばかりでなく、国民一人一人のレベルにおいても「デフレ対応型」生活スタイルへの見直し戦略が求められる。同じ今晩の日経夕刊の「生活」ページでは「高くても安心な農協の直売所で野菜を買いましょう」なぞ寝ぼけた特集が組まれていたが、こんなことをやっている場合じゃないのである。

11/19 Today 小林一茶の忌日(1827)

小林一茶 - Wikipedia: "小林一茶(こばやし いっさ、宝暦13年5月5日(1763年6月15日)-文政10年11月19日(1828年1月5日))は、江戸時代を代表する俳諧師の一人。本名・小林弥太郎。

信濃北部の北国街道柏原宿(現・長野県上水内郡信濃町大字柏原)の貧農の長男として生を受ける。3歳の時生母を失い、8歳で継母を迎える。継母に馴染めず江戸へ奉公に出、25歳のとき二六庵小林竹阿に師事して俳諧を学ぶ。

29歳の時、故郷に帰り、翌年より36歳の年まで俳諧の修行のため近畿・四国・九州を歴遊する。39歳のとき再び帰省。病気の父を看病したが1ヶ月ほど後に死去、以後遺産相続の件で継母と12年間争う。

50歳で再度故郷に帰り、その2年後28歳の妻きくを娶り、3男1女をもうけるが何れも幼くして亡くなっていて、特に一番上の子供は生後数週間で亡くなった。きくも痛風がもとで37歳の生涯を閉じた。2番目の妻(田中雪)を迎えるも老齢の夫に嫌気がさしたのか半年で離婚。3番目の妻やをとの間に1女・やたをもうける。

文政10年閏6月1日(1827年7月24日)、柏原宿を襲う大火に遭い母屋を失い、焼け残った土蔵で生活をするようになった。そしてその年の11月19日その土蔵の中で65歳の生涯を閉じた。"


結局、土地と家屋を半分半分にすることで、また一茶分についてそれまでの賃料を一茶に払うことで、相続問題はけりが付いたという。かなりねちっこい。
痩蛙(やせがえる)まけるな一茶これにあり

痩せ蛙とは一茶自分のことか。

2008年11月18日火曜日

11/18 Today ミッキーマウスの誕生日(1928)

蒸気船ウィリー - Wikipedia: "一般的には、この作品がミッキーマウスとミニーマウスのデビュー作とされているため、公開日の11月18日はミッキーとミニーの誕生日、もしくはスクリーンデビューの日となっている(厳密には本作の前に作られた『飛行機狂』と『ギャロッピン・ガウチョ』に出演しているが、公開は本作が最初だった)。"


この「蒸気船ウィリー」は You Tube で探すとあった:


日本じゃ著作権は切れているのでパブリックドメインなんだが、アメリカでは違うらしい。これはどうなんだろうね。

大恐慌が始まる一年前の作品。おりしもアメリカはバブルの真っ最中。でもマンガはとても牧歌的(動物愛護家が見たら目を釣り上げるような内容だが)。その後世界大恐慌が進行するなか、ミッキーマウスは世界を制覇。アメリカは腐っても鯛だったのだ。

2008年11月17日月曜日

NHKクロ現:地域の足である「バス」を守れ!

ブラックバスならぬ、ガソリンで動く「バス」を守れというNHKの主張:
クローズアップ現代 NHK最終バスが出たあとは・・・~廃止ラッシュ 地域の足を守れ~ 全国で路線バスの廃止が相次いでいる。6年前の規制緩和で一部に廃止が行われたものの、その後、自治体の補助で必要最低限の路線は運営を続けてきた。ところが、厳しさを増す自治体の財政、そして、「財政健全化法」によって、新たに公営事業を含んだ財政の健全度を判断されることなどから、多くの自治体で赤字バス路線の見直しを迫られているのだ。さらに、燃料の高騰が追い打ちをかけて、バス・ゼロ地域が生じかねない事態が懸念されている。
NHは僻地に住むおばあさんを引っ張り出して「病院に行くにはバスが必要、病院に行かないとみんなとお喋りが出来ない」と言わせているが、その理屈もね〜。

バス路線が採算的に成り立たなくなったのは、みんながクルマを使い出したから。みんなバスなどには乗らなくなったのだ。でも、なかにはクルマを運転しない人もいる。高齢者や子供。確かに可哀想かも知れない。でも、それらの弱者はクルマを運転する人が自分の車に乗せてあげたりして面倒を見るのが筋じゃないのか?「スクールバス」や「病院バス」やヒッチハイク式クルマの乗り合いでもいい。

スクールバス制度を導入すればイナカの小学校の数は三分の一で済むだろう。まさにそれがゆえに、雇用削減を心配する教員組合の反対で実現できないでいる。病院でもそうだ。彼らは、このNHK番組のように、なにがなんでも国の税金を使ってイナカのバス営業を継続させろと言う方向に持って行こうとする。国のお金はタダだからぶんどってくれば勝ちと思っているようだが、コストを払うのは納税者(都市住民)。一台あたり3人しか乗客がないというイナカのバスを存続させるのは、税金の無駄遣いであることは自明のことだ。

イナカの味方であるNHKは「イナカのお年寄りは可哀想だ(都市住民の税金で)この苦境を何とかしてあげなければいけない」という方向に持っていこうとしたものの、ゲストの有識者(専門家の大学教授)にそれを遮られ、クニヤは不満そうだった。NHKとクニヤは国民(都市住民)の敵か!

11/17 Today スエズ運河開通(1869)

10年もかかった難工事だったが、この日スエズ運河がようやく開通した:
スエズ運河 - Wikipedia: "元々、紅海と地中海を結ぶ運河は紀元前2000年頃にはすでにあったとされており、これがスエズ運河の起源とも言える。しかし、その後砂に埋もれていつしか無くなったとされている。

フランス外交官のフェルディナン・ド・レセップスの指揮によって、1859年4月25日の着工から、10年の歳月をかけて建設され、1869年11月17日に開通した。150万人のエジプト人が動員され、うち12万5000人が主にコレラによって亡くなったと推定されるなど、建設には多大な犠牲が払われた。この運河の開通により、アジアから欧州・アメリカ大陸への海運においてアフリカ大陸の喜望峰を周回する必要がなくなった"
でも一番儲かったのは例によってイギリス。

つまり:
スエズ運河 - Wikipedia: "開通後はフランスとエジプトの共同所有とされたが、対外債務を抱えたエジプトは運河管理会社の株をイギリスに売り渡すことを余儀なくされ、1882年には運河を保護することを理由にイギリス軍が運河の両岸に駐留しはじめる。このときのイギリス首相はディズレーリで、購入資金を融通したのはロスチャイルド銀行であった。以後、実質的にイギリスがスエズ運河を支配することになる。

これ以後、イギリス帝国における拠点のひとつとして重視され、19世紀後半から20世紀前半にかけて3C政策という世界政策が推進されるもととなった。これは、ドイツの進める3B政策と対立し、第一次世界大戦の原因のひとつとなった。"

ロスチャイルド家は、日露戦争時に日本の戦費国債を引きうけたことでも知られる(そのお金で戦艦「三笠」が買えた)。日本が勝つと思ってやったことではなく、むしろユダヤ人虐殺を行ったロシアのロマノフ王朝を倒すことが主眼であった。でも結果的には大儲け。

歴史とお金の関係は、興味深い。

2008年11月16日日曜日

11/16 Today 玉川上水完成(1653)

玉川上水 - Wikipedia: "『玉川上水起元』(1803年)によれば、承応元年(1652年)11月、幕府により江戸の飲料水不足を解消するため多摩川から水を引く開削計画がたてられた。開削工事の総奉行に老中松平伊豆守信綱、水道奉行に伊奈忠治(没後は忠克)が就き、庄右衛門・清右衛門兄弟(玉川兄弟)が工事を請負った。しかし兄弟の計画は二度失敗し引水工事は困難を極めた。そこで信綱は家臣の安松金右衛門に設計の見直しを命じ、承応2年(1653年)に玉川上水はついに完成し、翌年承応3年(1654年)6月より江戸市中への通水が開始されたという。"
玉川兄弟は幕府から請け負った金額では工事を完成させることが出来ず家屋敷を売り払ってお金を捻出したというが、詳しい記録は残っていない。多分お手討ちになったのではないか。

現在の東京都は西に長く延びた細長い形になっているが、これは玉川用水の水質管理を目的としたものだという:
羽村(現在の東京都羽村市)から四谷大木戸(現在の東京都新宿区四谷)までの43kmが露天掘りで、四谷水番所からは木樋や石樋などで地下水道となっていた。江戸の飲料水の貴重な水源であり、露天部分には見張りのための番小屋が設置され、付近の住民による放尿や生活排水の投棄などの汚染がなされないように、役人が厳重に取り締まっていた。だが江戸幕府の滅亡とともに一時期厳重管理が途絶え、付近の住民による汚染が多発した。1870年(明治3年)4月15日より玉川上水は船の通行が許可され、多摩地域からの農産物を東京市街へ運搬が開始された際には、船運による汚染、特に船員が上水に糞尿する事態にまでなった。そのため1872年(明治5年)4月15日、許可後2年間で禁止された。これが、後の多摩地区の東京府への編入理由となった。

これもへんな話でもある。同じ理屈に従えば、食糧生産地も(食品安全のため)東京都に編入させなければいけない。海外の農地も(油田も)東京都に「編入」しなければならない。戦争ばっかりしていなければならない。仲良くして共同で解決策を考えるのが王道。

2008年11月15日土曜日

NHK BSHi : 証言記録「従軍看護婦が見た戦争」

これ、よかった:
NHK 証言記録「従軍看護婦が見た戦争」: "太平洋戦争中に赤紙で召集され、戦地に送られた女性たちがいる。けがや病で倒れた兵士の治療にあたる従軍看護婦である。その数は3万人以上。大陸や南方に派遣されたり、戦地と日本を行き来する病院船で勤務をしたりした。医薬品のない中での看病のようすや、戦争末期、敵に追い詰められた状況での惨劇など、元従軍看護婦の貴重な証言をもとに、知られざる戦争の実態を描く。"
彼女たちはなぜ従軍看護婦に志望したのか。お上が作った宣伝映画を見たためだという。

戦争だからしかたがないとも言えるが、彼女たちの運命は、あまりにも可哀想。お上の意向に沿って自由自在に洗脳されてしまった人間の悲劇でもある。

戦争がないので今は安心とは言えない。NHKを見ればわかるが、毎日、朝から晩まで、女性向けの洗脳番組が並んでいる。特定国内利権集団(農村)の利益代弁番組である。これで洗脳されてしまう女性達は、こぞってお上のご意向に沿う消費生活に励む。その結果どうなるかは、第二次世界大戦を見ればわかる。戦争に勝てば万事めでたしめでたしで終わっただろうが、昨今の日本政府の農村権益擁護至上主義は、多分国際競争に勝てないだろう。

お上の宣伝に洗脳され既得権集団の思い通りに操られている日本の女性達は、従軍看護婦と同じ運命をたどる。

11/15 Today 坂本龍馬が斬られる(1867)

近江屋で寝ていたところを襲われた:
坂本龍馬 - Wikipedia: "坂本 龍馬(さかもと りょうま、天保6年11月15日(1836年1月3日) - 慶応3年11月15日(1867年12月10日)は、幕末の日本の政治家・実業家。土佐藩脱藩後、貿易会社と政治組織を兼ねた亀山社中・海援隊の結成、薩長連合の斡旋、大政奉還の成立に尽力するなど、志士として活動した。贈官位、正四位。司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』の主人公とされて以来、国民的人気を誇っている。また、その事跡についてはさまざまな論議がある。"
ピストルは役に立たなかったみたい。

坂本龍馬についてはこんな説があるらしい:
坂本龍馬 - Wikipedia: "龍馬は脱藩後に継続的に接触したトーマス・グラバーの影響を強く受けており、薩長同盟、亀山社中、海援隊、船中八策は龍馬の完全な独創ではないという指摘がある。グラバー商会は、アヘン戦争を推進したイギリスのジャーディン・マセソン商会の直系であり、グラバーの肩書きは、「マセソン商会長崎代理人」であった。龍馬が幅広く権力者と交流できた理由は、彼個人の資質よりも、彼が当時の東洋最大手のイギリス武器商会の「営業マン」だったからだというのが真実に近い、という主張がある。"

ふ〜ん、これでいろいろ説明がつくな。

2008年11月14日金曜日

NHK特報首都圏:都市部で進む「認認介護」問題

クニヤが居ないとNHKは面白い。今晩の特報首都圏はなかなかよかった。都市部で急速に進む老夫婦揃って二人とも認知症という家庭の現状を取材:
NHK首都圏放送センター [特報首都圏]: "急激に高齢化が進む中で、認知症の人が認知症の家族の介護を余儀なくされる「認認介護」が新たな社会問題になっている。
 ともに認知症になりながらの二人暮らしは、生活や介護が破綻しやすく、虐待につながる危険も高い。特に地域との関わりが薄い都市部では、発見が遅れることも多く、施設などの受け入れも簡単にはいかないことが多い。
 都市部で急増する「認認介護」の実態を描き、社会がどう向き合って支えていけばいいのかを探る。"

新宿区だけで老人ホームの入居を待つ人は数千人いて、数ヶ月待っても入れないのがほとんどだという。土地の値段が高いので都内に老人ホームは建設できないと言うが、だったら新宿区の保養所みたいに地方に新宿区の施設を建設すればいいことではないのか?

建設費や運営費は新宿区が持てばいい。地元には一定の雇用機会も提供することになるし、なぜ実現できないのか、わからない。

多分お年寄りは「産業廃棄物」と同じで、勝手においらの土地に「都市老人」を捨てるなという感情がイナカで強いのだろう。かくして都市部の老人は、誰の介護も受けることが出来ず、ゴミにまみれて死ぬことになる。都市と地方の格差問題を云々するなら、こう言ったことに視点を向けるべきではないのか。

ブッシュ:金融危機の責任は途上国にもある

あはは、ブッシュはあまりにも「正論」を吐きすぎ。サルコジはパフォーマンスに必死だし、こりゃまとまらんわ:
NIKKEI NET(日経ネット):米欧、規制巡り食い違い 金融サミット 危機の原因認識にずれ: "大統領はニューヨークでの演説で金融危機に関連して「途上国から先進国への資本流入(と金利低下が重なったこと)がずさんな融資につながった」と指摘。新興国をはじめとする高成長を享受した途上国が資本を蓄積し、安全な投資先を求めて米国などの先進国に投資した結果、先進国の長期金利が低下。過剰な消費や融資につながったとの見方だ。"
ブッシュ君の言いたいことはわからないでもないが、経済学的な神学論争は一旦棚に上げて、具体的な対処法を議論するべきでは。この分じゃ来週また株は売られる。

ブッシュにも一理はある。考えてみると、今回の金融危機で一番儲けたのは、有り余るお金を米国債に投資していた途上国のお金持ち。自国株式は大暴落したけれど米国債はデフォルトしないし、おまけにドルが(自国通貨に対して)高くなったので、ウハウハの大儲け。

同じように、郵貯や農協なんかに資産を預けていたニッポンの保守的なイナカのお金持ちも無傷。彼らは今さら資産を増やす必要はないもんだから安全第一でやっていたのが正解だった。さらに今後やってくるデフレで大儲け。かしこいね〜。

損したのは、なんとか老後の資金を貯めようと投資に励んでいた先進諸国の勤労中産階級。のきなみ大打撃を受けた。特に団塊の世代は残された時間が短く、多分もう立ち直れないだろう。今後死ぬまで、ドラスティックな消費生活の見直しを迫られることになる。

神様は不公平だ。しかし、文句ばっかり言っていてもしょうがない。イナカの金持ちからぼられる消費生活からはきっぱりおさらばすること。それしかない。

11/14 Today 国際協調を進めた濱口首相がウヨに撃たれる(1930)

濱口雄幸 - Wikipedia: "一貫して国際協調を掲げていた濱口は、蔵相に元日本銀行総裁の井上準之助を起用し、彼の協力の元、軍部をはじめ内外の各方面からの激しい反対を押し切る形で金解禁を断行。これらの思い切った断行が右翼からの反感を買い、昭和5年(1930年)11月14日、濱口は広島県福山市郊外で行われる陸軍の演習を視察する予定で、昭和天皇の行幸に付き添い(更にお国帰りも兼ねて)特急燕に乗車するために東京駅を訪れるが、第4ホーム(現在の東北新幹線改札付近)で愛国社社員の佐郷屋留雄(さごやとめお。21歳)に銃撃される。"


濱口内閣の政策が良かったのか悪かったのか、今でも論議がある。でも、気に入らないからと言って銃撃するのは、よくない。ウヨはこれが政治だと思っているから、始末が悪い。今でも、思いこみの強い人間は、始末が悪いのである。

「日本人が暗殺を好むのはヤマトタケル以来の伝統」とは永井荷風の言だが、対中韓問題でのネットのお祭り騒ぎやブラックバスなど環境問題を巡る議論なぞを見ると、自分の思いこみとは異なる見解を有する人間に対しては、その見解に対してではなくその人間個人に対して執拗に攻撃をかけるのが一般的であるようだ。この習性は「美しいニッポンの伝統」なのかも知れない。

2008年11月13日木曜日

NHKクローズアップ現代:「演歌の復活」……よかったよ

なかなか興味深かった:
クローズアップ現代 NHK"若者向け一辺倒だった音楽業界で、演歌の逆襲ともいえる現象が続いている。外国人歌手のジェロ、還暦デビューの秋元順子、盲目の高校生・清水博正など、CD不況で10万枚売るのが難しい中、20万枚のヒットが相次ぎ、売り上げシェアも8年前の4%から10%台まで回復を見せている。凋落久しかった演歌がなぜ勢いづいているのか?背景には演歌業界の構造改革がある。"
クニヤがめずらしく温和しく、いつものように「ニッポン、ニッポン」を連発しなかっただけで、ずっといい番組になった。

NHK「クロ現」は、もろもろの社会現象について「検察官役」を安易に演じるのはやめて欲しいと思う。また国際問題については、あまりに「被害者意識」が強すぎる。これは編集スタッフの偏向にあるのか、NHKのポリシーなのか、はたまたクニヤの趣味なのかは知らないが、いずれにしてもカッコワルイのだ。

クローズアップ現代は、今後こういうテーマに絞ってやればいいのではないか。

曙橋「わんぱく亭」の名物おばさんがいなくなっている

昼は三徳前のわんぱく亭で。ここは見てくれは悪いがなかなか好ましい食事が出来るところ。付いてくる豚汁が特に旨い。ただ階段を下りてはいるや否や「いらっ、しゃいませ〜」と大声で迎えてくれるおばさんがいて、気の弱い客のなかには逃げ出したくなる人もいたみたい。ところが、前回行ったときに気がついたが、このおばさんがいなくなっているのだ。

かわりに普通のおじさんが給仕をやっていて、店の中も少し清潔になっている。料理人は変わらない(味は同じ)。入りやすくなったが、ちょっと寂しくもある。


PS)あのおばさん、最近河田町のコンビニで見かけた。同じ調子で接客していた。元気だったようで安心。

旭硝子は売り

昨夜入ってきたニュース:
asahi.com(朝日新聞社):旭硝子など4社にカルテル制裁金1700億円 欧州委 - ビジネス: "欧州連合(EU)の欧州委員会は12日、自動車用ガラスの販売をめぐって違法なカルテル行為を続けていたとして、旭硝子など日欧計4社に総額約13億8千万ユーロ(約1700億円)の制裁金の支払いを命じたと発表した。欧州委が命じたカルテル行為への制裁金としては、過去最高額になるという。"
朝一番で旭硝子を投げ売り。@500。

ガラスはアホでも儲かる商売なのだが、背景にはこういうことがあるから、足を掬われる。寡占ビジネスはやっぱりNG。全農もそうだ。

11/13 Today "Dr. Livingstone, I presume?"(1871)

この名文句が発せられた:
11月13日 今日は何の日~毎日が記念日~: "アフリカで行方不明になっていた探検家リビングストンを、ヘラルド誌の記者スタンレーが発見"
デイヴィッド・リヴィングストン - Wikipedia: "デイヴィッド・リヴィングストン(David Livingstone、1813年3月19日-1873年5月1日)は、ヴィクトリア朝期のスコットランドの宣教師であり、ヨーロッパ人で初めて、当時「暗黒大陸」と呼ばれていたアフリカ大陸を横断した探検家である。また、現地の状況を詳細に報告し、アフリカでの奴隷解放へ向けて尽力した人物でもある。"


当時のアフリカにはロマンがあった。この言葉、一度は使ってみたいのだが、機会がない。

2008年11月12日水曜日

11/12 Today 「 洋服の日」とのこと

11月12日は、洋服記念日: "「洋服記念日」は、明治4年に発布された勅諭により、明治5年11月12日付で「爾今礼服には洋服を採用す」という太政官布告令が出されたのにはじまります。
 注文洋服業者により明治19年に設立された東京都洋服商工協同組合では、昭和4年にこの日を「洋服記念日」として制定しました。"
昔は街中に洋服の仕立て屋がいっぱい居た。事務所に勝手に入ってくる仕立て屋に新入社員は追いかけ回されたものだ。洋服は初任給より高かったけれど、みんな「ちゃんとした」身なりをするために無理して作った。今は昔。

いつの間にか、世間は、洋服の仕立てで人を判断するという19世紀からの習慣をやめてしまったのである(一部には残っているそうだが、おいらには無縁)。ちょっとしたお金を払えば誰でも買える洋服では「おいらはえらいぞー」とアピールできなくなったのだ。OLでも買えるヴィトンにどれだけのステータスがあるというのかというのと同じ。

「衣食住」の「衣」の部分での記号価値の消滅。これは残る「食」と「住」の部分でもとても示唆的である。アメリカの住宅価格の下落は止まらない。住宅のステータス価値の崩壊とともに中産階級も崩壊するだろう。アメリカ人は今後「質実剛健」でやらざるを得ない。アメリカの価値観は日本にも伝播する。

「食」についても同じだろう。「一個十万円のマンゴー」なぞ、カッコワルイのである。

2008年11月11日火曜日

兵庫県知事:関東大震災が起これば関西にチャンス

不適切な発言だと、全国の「PTAおばさん」達がいっせいに反発:
NHKニュース 兵庫県知事 チャンス発言釈明: "兵庫県の井戸知事は、11日、和歌山市で開かれた近畿ブロックの知事会議で、関西経済をめぐる議論の中で「関東で震災が起きればチャンスになる」と発言しました。"
日頃、不適切発言ばかりする大阪の橋下知事も「これは不適切だった」とコメントしているが、そうなのかな〜。

スポーツを観ればよい。「敵失は味方のチャンス」じゃないか。普段の生活でも「隣の不幸は一番のおかず」と庶民の食卓は盛り上がる。当たり前のことではないか。これ常識。

NHKなどのマスコミは、あまりに「みんな一緒にお手々つないでゴール」という最近の風潮に毒されている。

誰かが得すれば、誰かが損をする。これ経済の常識(拡大均衡は昔の話)。それなのに都市住民(特に東京都民)は、自分がぼられていることにいまだに気がついていないでいる。だから、ぼられっぱなしだ。

兵庫県はもともと大阪の富裕層が阪神間に移住したので豊かになった県。このへんの「ゼロサムの原理」をよ〜く理解している。敵ながらあっぱれである。

IHT : クルーグマンのオバマへの忠告……思いっきりお金をばらまけ!

オバマ民主党はどうやったらこの経済危機を乗り切れるのか、クルーグマン先生がいいことを言っている:
Paul Krugman: Franklin Delano Obama? - International Herald Tribune: "The economic lesson is the importance of doing enough. FDR thought he was being prudent by reining in his spending plans; in reality, he was taking big risks with the economy and with his legacy. My advice to the Obama people is to figure out how much help they think the economy needs, then add 50 percent. It's much better, in a depressed economy, to err on the side of too much stimulus than on the side of too little."
要は、ルーズベルトはケチりすぎたので失敗した、今度は思いっきりお金をばらまけというもの。

同感である。この際、四の五の言っている場合ではない。思いっきりだ。

ケインズ政策は古くさいとかなんか言っている場合じゃない。これこそ「カラシニコフ・ライフル」みたいに泥の中でも機能するヘビーデューティーな信頼できる実績証明済みの武器だ。はやりの頭でっかちな新理論を試している場合じゃない。

財源はどうするのか。米国は国債を発行すればいい。誰が買うのか? ニッポン政府と日本の年金、それに農林中金、更に個人富裕層などを大動員して米国債を買って買って買いまくるのだ。それを支援する税制も考えられてしかるべき。

先月からの円の単独高は、円キャリーの逆流が原因。危機に陥った米国企業の資産圧縮のために、世界(特に新興国)から投資が引き上げられ(新興国通貨が売られ)、ドル転され、日本に資金を返却するために円が買われたことによる。おかげで新興国も、日本も大迷惑。まさに世界恐慌的な現状。米国民間企業がこれだけ破綻している以上財政出動しかない。日本の1500兆円の個人金融資産が米国債に向かえば、アメリカでのじゃぶじゃぶのバラマキが可能になるし、米国景気も回復するし、円安になるので日本企業も助かるし、新興国も沈没しなくても済む。アメリカ人はアホで消費性向が高いので、日本国内でやるバラマキよりはるかに日本にメリットがある。

高い金利を米国政府からボッたくることが出来るので、ニッポンの高齢者層も生活の心配をすることもないだろう(金利を払うのは米国の次の世代。ニッポンのお年寄りの面倒を見るのはニッポンの若者ではなく米国の若者ということになるので日本の若年層にも有利)。円安になるので元本も円換算で増加するから財産も増える。国内農村抵抗勢力も円安で輸入品の価格が上がるので満足だろう。みんな、めでたしめでたしなのである。

11/11 Today チーズの日とのこと……1300年前からニッポン人はチーズを食べていた!

チーズはニッポンの伝統食材だったのだ。まあ、当初の支配階級は騎馬民族だったから当然のことだったが、いつしかあまり食されなくなってしまった。でも明治以来、再び食されるようになった。お祭りまである。ここ:
チーズの日
 「チーズの日」とその「誕生」について 日本人と"チーズ"の出会いは、いつごろのことだったのでしょうか? たくさんの人がそんなに昔の事ではないだろうと思っているようですが実は、およそ1300年前、飛鳥時代にそのおいしい出会いがあったのです。

当時のことが記録された「右官史記」の中に「文武天皇四年(西暦700年)10月(新暦11月)文武天皇が使いをつかわし、"蘇"をつくらしむ」という記述があります。ここで記されている"蘇"が現在のチーズの元祖と言われるものです。また、旧暦10月は新暦になおすと11月になります。

そこで、1992年にみなさまにもっともっとチーズに親しんでもらうため、覚えやすい11月11日を記念日とし、「チーズの日」が誕生しました。
きょう明日「チーズフェスタ」なるものを開催するらしい。


チーズフェスタWEB[チーズフェスタ2012:開催概要]

2008年11月10日月曜日

ビーフン健康法(木田元)

今晩の日経「あすへの話題」で哲学者の木田元氏がとてもおいしそうなレシピを紹介されている。メモ。

麺類がお好きな木田元氏は胃がんの手術をされて以来、食べ物にあれこれ工夫しているうちにビーフンにゆきあたった。「これがすこぶる具合がいいし、おいしいし、消化にもいい」と述べられる。レシピとは:
  1. どこのスーパーでも売っている台湾新竹産のビーフンをぬるま湯で戻す。

  2. 椎茸、竹の子、玉ねぎ、あさり、干しえびなどのうちいくつかを具にして、にんにくのみじん切りを入れた油でいためる。

  3. ダシをくわえて少し煮こみ、水気がなくなるまでいためて出来上がり。

「いくら火を通しても伸びることはないし、よく味をすう。飽きないので半年以上毎日のように食べている」とのこと。

おいしそう。おいらも作ってみたい。それにしてもニッポンではコメが余ってたいへんで農業関係者は何とかコメを国民に食わせようと知恵を絞っているとのこと。コメで作ったパンなんかを給食で生徒に無理やり食べさせているみたいだが、これはダメだろう。ビーフンにした食わせたらいいのに。なぜ農水省は米粉で作るビーフンを「食育」とやらで普及させないのだろうか?

ミソ生産業者が反対するからか? いやビーフンは憎っくき中国の料理だというだけの話かも知れない。

11/10 Today ランボー死す(1891)

今日はランボーが死んだ日です:
アルチュール・ランボー - Wikipedia: "ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー(Jean Nicolas Arthur Rimbaud, 1854年10月20日 - 1891年11月10日)は19世紀のフランスの象徴派詩人。ランボオとも。主な作品に散文詩集『地獄の季節』、『イリュミナシオン』など。"
最後の言葉は「牙二つ」。

ランボーは21歳で詩を捨てて放浪の旅に出てしまう。その後アフリカで商業で生計を立てた。すっかり文学とは無縁の生活となり最後に残した文章は妹に口述させた仲買人宛の手紙。手紙には商品として捕獲した象牙の数量として「牙二つ」と書いてあっただけだったという。

最近、ランボー晩年のコレポン(商業通信文)を研究し、これこそランボーの暗号だった、このなかに「詩」が隠されているという研究が出たそうだ。ホンマカネ。

2008年11月9日日曜日

11/9 Today 野口英世が生まれる(1876)

現代ニッポンで一番日常的に顔を見られている人が生まれた。なにせ千円札だから:
野口英世 - Wikipedia: "野口 英世(のぐち ひでよ、明治9年(1876年)11月9日 - 昭和3年(1928年)5月21日)は日本の細菌学者。学位は医学博士(京都大学)、理学博士(東京大学)。その他、ブラウン大学、イェール大学より理学博士を授与されている。称号はエクアドル共和国陸軍軍医監、名誉大佐。"
この Wikpedia(野口英世) は一読おすすめ。驚く事実多々。たいへんな放蕩家だったらしい。

名言(迷言)も残している:

  • 「ナボレオンは三時間しが寝ながった」(口語)

  • 「偉ぐなるのが敵討[ガタキウ]ちだ」(口語)

  • 学問は一種のギャンブルである。

  • 名誉のためなら危ない橋でも渡る。



新宿区大京町の野口英世記念館に奥さん(メリー)の写真がある。美人。

2008年11月8日土曜日

11/8 Today コルテス、アステカ王国に向けて進軍開始 (1519)

1519 年のこの日、メキシコにたどり着いたコルテス軍はいよいよ湖上に浮かぶアステカの首都テノチティトランに向け進軍を開始する。兵員わずか300人。アステカ軍は優に数万を超える。コルテスは乗ってきた11艘の船をベラクルスの海岸で焼きはらい、自ら退路を断って全員に決死の覚悟を示す。

侵攻はいったん成功し、アステカ王を人質に取るものの、アステカ人は直ちに別の王様を擁立し数万の軍勢で逆にコルテス軍をテノチティトランに包囲してしまう。絶体絶命。コルテス軍は多くの被害を出しながら、信じられないような精神力で血路を切り開き脱出。体制を整え再び反撃に出る。この経緯はベルナール・ディアス『コルテス従軍記』に詳しい。

Amazon.com: The Conquest of New Spain (Penguin Classics): Bernal Diaz del Castillo, John M. Cohen: Books


当時のスペインは上り坂にありスペイン軍はめちゃ強かった。ヨーロッパでもスペイン騎兵一騎は普通のヨーロッパの歩兵100人分の戦闘力を持つとして軍事バランスが計算されたぐらいだ。

コルテス軍は、結果としてアステカ文明を破壊し尽くしたんだけど、アステカ文明とは宗教行事として連日集団殺戮を繰り返す怖い文明であったことも事実。毎朝ピラミッドの上で人間の生け贄を捧げないと太陽が昇ってこないと信じてた。時には一日に数千人の生け贄を捧げたというからすごい。生け贄が足らなくなると戦争して捕虜を捕まえるのだから、たまったものではない。

昨今、文化のグローバリゼーションに反対し、固有のへんてこりんな「文化」を死守したいとする人たちの考えもわからんでもないけど、アステカ文明がグローバル化に抵抗していまも残っていたらまわりの人はとても困ったことになっていただろう。いつの時代でも変なのは居るのです。温和しく「淘汰」されてくれた方が、世のため人のため。

古代アステカ王国―征服された黄金の国 (中公新書 6)


2008年11月7日金曜日

NHK特報首都圏:事故米問題の徹底検証……これが「徹底検証」なのか?

NHK特報首都圏では今回の三笠フード問題の「徹底検証」と題しての報道番組:
NHK 特報首都圏「事故米はなぜ広がった~徹底検証 農林水産省~」: "農薬やカビを含んだ事故米が食用に偽装された問題。業者間で転売が繰り返され流通が拡大、国民の食への不安を強めることになった。取材を進めると、農林水産省は事件発覚の1年前から不正を疑う情報をつかんでいて、偽装や転売をチェックする機会が何度もありながら不正を見逃してきたことが明らかになった。なぜ被害は広がったのか? 食の安全は確保できるのか? 事故米の不正流通を許してきた農林水産省の責任を徹底検証する。"
お決まりの「安全のためにもっとちゃんとした管理が必要」との結論に持ち込んでいた。アホか。どうして、なぜ「事故米」とやらは発生するのか、そのメカニズムはどうなっているのかを問うべきでなかったのか。

番組でカメラが捉えたように、三笠フードの購入した事故米は「カビ」米がほとんど。なぜ輸入したお米にカビが付くのか。農水省が国内農家を保護する目的で、輸入米を市場から隔離するべく長期間倉庫に保管して、わざと腐らせるからである。カビがつけば大万歳。食えないコメとなるから国産米には影響がないと安心して、その処分を子分に命じるのである。今回、その子分が親分を裏切ってちょっくら儲けようとした。これが真相。

問題の本質は、異常に高いコメの輸入関税と、それをWTOに認めて貰う代償として農水省が進んで受け入れているミニマムアクセス米と、それを市場から隔離しようとする農水省の姑息な小細工にある。

お上からの命令で農村の利権擁護に汲々としなければならないNHKにそんなことを期待してもダメなことは重々承知しているが、今回の「徹底検証」はあまりにお粗末であった。

ジムニーにスタッドレスを履かす

次に来るときは雪が降っているかも知れず、ジムニーにスタッドレスを履かせた。9月に新発売となった BLIZZAK DM-V1 。REVO2 の 4x4 用だ。北海道や北東北では2台に1台が BLIZZAK だという人気商品(また札幌のタクシーの75%がブリザックを履いていると)。ちょっくら高いが軟弱な都会もんはせめていい道具で運転技術カバーしないと危ないのだ。

今回の新製品の性能は従来のものとくらべ更に向上しているという:



これでチェーンなしで坂を登れるはずだが……楽しみでもあり、不安でもある。

2008年11月6日木曜日

三井住友銀行からのメールはアップル社(mac.com)では迷惑メールとして削除される

銀行口座の出入りを電子メールで連絡してくれるサービスに加入しているのだが、最近メールが届かなくなった。銀行(三井住友銀行)に問い合わせると「うちからはちゃん出しています」との回答。受信できないのはアップル社が悪いのだから、おいらは知らないという。

まさに「ケチ友銀行」らしい木で鼻を括ったようなご回答。エキストラ料金も毎月払っているのに返すとも言わない。ご立派である。

アップルの .mac メールは、スパムをフィルターしてくれるのでとても便利だが、スパムと見なされる顧客サービスメールを出して平気な会社がいると云うことを忘れている。痛し痒しだ。アホ銀行用のメールアドレスは gmail に替えるか。

「ケチ友銀行」は徹底的に顧客サービス業務をスリム化して経費を削減している。支店数もドラスティックに削減しており、おいらの口座を管理する支店もこの数年で三回変わった。弱小預金者は徹底的に無視される。ここまでするとはとてもエライので株価も少しは上がるかと思ったが、期待したほどじゃない。株主サービスにもなっていない。それだけ景気は悪くなっているということか。

どんな僻地にでも郵便を配達してくれる郵便局のサービスは、その点エライ。でも、同時に膨大な経費の無駄遣いが生じていることは、容易に推測される。これまた「痛し痒し」だ。

富士山にソンブレロ

不思議な感じの笠富士。今日、昼頃に風が急に強くなり、かなりの波が立った。桟橋に繋いでいたバスボートのデッキがびちょびちょ。バスボートのデッキは上等のカーペットだから(足音がバスにわからないようにカーペットを敷き詰めてある)濡れると困るのだ。

言い伝えによれば富士山に笠がかかるとき翌日は風雨となる。明日は雨か。

2008年11月5日水曜日

オバマが勝ったので拉致問題はどうなるのでしょうかと気にするNHK

アメリカ大統領選でオバマが勝ったのは、いろんな意味で歴史的な出来事である。それを報じる夕方7時半のNHKニュースは、そのほとんどの時間を割いて「これで拉致問題はどうなるのでしょうか」という議論に費やしていた。もっと大切なテーマがいくらもあるだろう。開いた口がふさがらなかった。

隠居の身だから、アメリカ政治の実情については疎い。インターネットが発達したおかげで、克明な資料は誰にでも読めるのだが、面倒くさい。それでもオバマについてある程度わかる。いえることは:
  1. 彼はIQが高い。そして公平さを大切にしている。スピーチを聞けばすぐわかる。また自分の立場だけを主張をする人間とバカは嫌いだとも明言している。

  2. 彼は人種差別が嫌いだ。何度もそれを言っているし、その信念は生い立ちからあきらかである。スピーチでも繰り返して「(人種とか立場の違いを超えての)アメリカの統合」を訴えている。

こういう人物が、朝鮮半島の日本の歴史を把握した上で、拉致問題に関するニッポンの「主張」を聞けばどういう反応を示すのか、これまた明らかだろう。その意味でNHKの「危惧」は正鵠を射ているとも言えるが、あまりにも次元が低い報道ぶりであった。はっきり言って、とてもかっこ悪かった。

米国の対日政策がどう変わるか、これは見てみないとわからない。どの大統領も当初のマスコミ評価と実績は大きく異なった。ただ、ノーソン的ナショナリズムで国民を洗脳しようとするNHKや「つい本音が出てしまった」差別発言を繰り返す日本のイナカ出身の政治家は、確実にオバマに嫌われる。これは確かだ。

山中湖バス釣り:ブリトロは新鮮なものに限る!

オバマの勝利宣言を聴いてから湖に降りて釣り。スピニングロッドを修理に出したので久しぶりにベイトタックル。ブリトロで攻める。最初は一向に食ってくれなかったが、BTSを新しく替えた途端に入れ食い!

散人はケチで面倒くさがり屋だから、去年使ったブリトロセットをそのまま保管しておいて今年も使用していた。形はきれいなんでいいだろうと思っていたが、そうではないのだ。BTSのパッケージに "explosive scent" と書いてあるではないか。臭い付きだったのだ。当然古くなればバスが大好きな臭いが抜けてしまうので、釣れない。また一度バスが食いつくとBTSのシェイプがおかしくなるので、頻繁に取り替えた方がよさそう。

日々是勉強。

ベイトタックルは力任せに引けるので無神経なおいら向きだ。最近バックラッシュはしなくなった。スピニングタックルでの釣りが「アングリング」ならベイトタックルの釣りは「フィッシング」か。アメリカ人が考え出したタックルだけのことはある。

ところでオバマの演説、格好良かった。原稿もなしで、あれだけの人の名前や決め手のセリフをよく覚えてられるものだと感心。やっぱり政治は脳細胞がしっかりしている若い政治家にまかせた方が良い。

住商は一旦「利食い」をしておくか

実体経済がどんどん確実に悪くなっているのに世界の株価はおしなべて急反発。何を考えているのだろう。ノイズに踊らされているように見える。先が見通せないときは足元だけを見て歩く。先月@800円で仕込んだ住商を@916円で売る。

しばらくは利食いを続けるか。明日の100円より今日の10円。いまは現金を貯めて、長期投資はもうちょっと先が見えてきてから。

2008年11月4日火曜日

ミス松本は中国人!(Espresso Diary@信州松本)

へ〜:
Espresso Diary@信州松本:ミス松本は、中国人。 - livedoor Blog(ブログ): "2009年のミス松本は、留学生の官琳(21)さん。「なんでまた中国人が…」と思う人も多いかもしれませんが、地元で暮らしてきた私は、「まぁ、そういう時代なんだろうな」と感じます。ひと昔まえなら「職場の華」といわれるようなOLさんが、地方の街のミスになることが多かった。しかし、いまは派遣が多いし、また、少し容姿に自信がある女の子ならキャバクラでも稼げる時代。信州からは20代の若者が流失しているうえに、中高年の男性が好む、真面目そうでハッキリした喋りで容姿端麗…というタイプの日本人の女性は絶滅が危惧されているような状態ですから、中国人が松本の顔として選ばれても不思議ではありません。"
信州松本は、進んでいるのだ!

こういうことに立腹し、ニッポン美人はニッポン文化であり、ニッポン文化を守るためには、断固「外来種」は国境でブロックするべしと聲高に叫ぶ「抵抗勢力」は、その気持ちはわかりますが、やっぱり問題だね。

中国の「美人」は大挙してニッポンを目指せ!

山中湖バス釣り:ダウンショットはよく釣れる

連休中はバッサーでたいへんな賑わい。今日は一転して静かになった。プレッシャーがまだ残っているかと思ったが、結構釣れます。

マス針ダウンショットのコツがちょっと分かってきた。あまり大きくシェイクせずぴくぴくさせる程度でいいみたい。食いつくと少し沈むのですぐわかるが、そこを辛抱してちょっと待ってから思いっきりフッキングする。マス針は小さくってバーブがないのでバスにやさしい。針も外しやすいので気に入っている。

最後のフッキングでロッドを折ってしまった。ロッドを折るような大物ではなかったのでロッドの方に傷が付いていたのだ。思い当たることがある。反省。

2008年11月3日月曜日

玉村豊男:一票格差の是正は不要……この理屈では人殺しも正当化される

今朝の日経「領空侵犯」でエリート臭ぷんぷんのエコロ文筆家玉村豊男が既得権益集団に媚びる発言を行っている:
政治不信の要因に - 一票の格差は何を招く - ニュース交差点 - 日経ネットPLUS: "日経新聞朝刊(11月3日付)の「インタビュー領空侵犯」でエッセイストの玉村豊男氏が「一票の格差の是正は不要だ」と問題提起した。"
「ナチズムや奴隷制度は善であった」という論法と同じ。読んでいて気持ちが悪くなった。都市住民の一票を軽視してもいいという主張は、自分の価値観にそぐわない都市住民は政治的に殺戮してもいいと主張することに等しいからだ。

要は、ニッポンは近代文明に毒されている、ニッポンのヒャクショウ化こそが望ましいので、農村に余分の政治力(一票格差)を与えている現状は正当化できるというもの。何でもかんでも既成の既得権を正当化するため、理屈にならない理屈を強弁する農業協同組合新聞の論調を読んでいるようだ。質が悪いのは、こういう詭弁を理屈抜きで「信じたい」集団がニッポンに存在すると言うこと。

彼については一度書いたことがある。再掲する:

『草刈る人』(玉村豊男)……日本農業の実態はこれでわかるおフランス留学帰りの東大仏文卒エッセイストの玉村豊男は、今や5000坪の田畑を所有するれっきとした地主。作男を使って悠々自適の生活だ。その農村生活をエッセイに書いてまた儲ける。

日本の農村と農業を知るにはとてもいい本。さすが仏文卒。日本農業の本質的なところをよく書いている。

玉村豊男は文化活動にいろいろ忙しい人なので、この長野県の農園には常駐はしていない。だから耕したり作業をするのに作男(ほとんどは若い女性らしいから作女か)を7〜8人、常勤で雇っているとのこと。それに加えて休みになると「俺も農作業をしてみたい」という知人がわんさかやってくるので、これらの「季節労働者」をただで使っている。かなりあくどいな。

5000坪の農地を持つことで「ようやく平均的な農家に成れた」とのこと。たかが1・6ヘクタールだろう。飛行機を使って種を蒔くのが常識となっている国際スタンダードから見れば、極度に生産性の低い零細農家そのもの。それで作男(作女)を7〜8人雇えるだけの収入があるというのは、どう考えてもおかしい。保護政策により日本の農産物価格が異常に高いので、こうした経営が成り立つのだ。考え込んでしまった。玉村豊男は「農業とは一人で完結する作業で達成感がある」というが、いかにピン工場の生産性が分業によって飛躍的に向上したかを書いたアダム・スミスの「国富論」を読み直すべきじゃないか。

それにしても「ただでもいいから農作業をしたい」という人たちがこんなに多いとは驚き。昨今のロハス・ブームに躍らされている人が多いということ。おかげで零細地主でも左うちわ。このままでは、日本は340万人の地主有閑趣味階級を抱えることになる。




要は、自分のメシのタネを強引に擁護したいだけの話。

2008年11月2日日曜日

『食品の迷信』(荒川充)……読んでみよう!

今日の日経で農政ジャーナリストの中村靖彦氏が薦めておられた本:

日本の消費者が信じ込んでいる「国産食料品が輸入食料品より安全だ」というのは決して真実ではないという。

曰く:
  1. 米国のFDAが発表した資料によると輸入が拒絶された輸入食品の違反率は日本の方が中国より高い。

  2. また国産農薬の検査基準は甘い。

  3. 天然魚の方が養殖魚よりも安全というのも神話(マグロの水銀含有量など)。

中村氏はいまの日本のメディアによる中国食品バッシングは異常だと言われる。みんなが「知りたいこと、信じたいこと」を報道するのが日本のメディアだから当たり前とも言えるが、少しはジャーナリズムとしての矜持を保持して貰いたいものである。

2008年11月1日土曜日

BSi : 酒場放浪記「浅草橋」……いいじゃないか!

たまたま見た番組。面白かった:
酒場放浪記 | #274 浅草橋「鈴木酒場」: "浅草橋駅から徒歩5分。昭和2年に先代が酒屋として創業、昭和22〜23年頃現在の居酒屋の形態となり、現在は2代目店主が営む。カウンターの大皿料理は先代から伝わったシンプルな味付けで、また店主の手作り季節料理も美味で、とくに冬のさくら鍋はこの店の自慢。日本酒は酒場世代には懐かしい灘の忠勇。現在の店舗も昭和初期の建物で、船大工が丸太から見立てた檜のカウンターや年代物の冷蔵庫が鈴木酒場の歴史を語る。"
日頃、NHKなどの「イナカ万歳」番組ばっかり強制的に見せられているので、東京下町を題材にしたこの番組はとても新鮮だった。

ガーリックバター付き牛肉串焼き、サルサソース付きのシャモ焼き、それぞれ120円。いいね〜。へんな回転寿司より、炭水化物がないだけ、よほど栄養バランスがいい。しかも同じ値段。回転寿司に行くのもいいけれど、下町の呑み屋の方がボラれる程度が小さい。

番組を見て感じたのだが、日本の首都東京の中心地であるはずの伝統の下町はビンボーである。住環境も劣悪。豪邸が建ち並ぶニッポンの農村地域とはえらい違いだ。東京都民は、戦後の自民党政治によって搾取しまくられたのだから仕方がないといえばそれまでだが、戦後の経済発展を支えたのは彼らであったことを考えれば、あまりにも不条理。

それはともあれ、浅草の神谷バーとか門前仲町の酒場とか、あれはニッポンで一番良質の観光スポットではないか。馬鹿高いイナカの温泉旅館こそがニッポン文化だとか言って外国人観光客誘致の目玉に据えて居れば、誰も来ないので成功しないと思う。

日本農業新聞 :和牛肉 輸出、前年の3倍 国内低迷、海外富裕層に的

国産牛肉は高すぎて国内ではなかなか売れないので、今後は海外のお金持ちに売るとのこと。なかなかいいことだと思う:
日本農業新聞 - 輸出、前年の3倍 国内低迷、富裕層に的/和牛肉: "景気後退で牛肉の国内消費が低迷する中、新たな販路として海外の富裕層に高級和牛肉を輸出する動きが強まってきた。財務省の貿易統計によると、2008年度上期(4〜9月)の輸出量は290トンで前年同期の約3倍。国内相場を上回る有利販売を狙って、新規参入を目指す企業や団体も目立つ。ただ、最近の株安・円高による影響を懸念する声も関係者から出始めた。貿易統計によると、輸出単価(冷蔵品)は平均1キロ8000円前後。"
自民党政府のバラマキ政策のおかげでニッポンの都市住民はすっかりビンボーになってしまい、ダイヤモンド的に高価な国産牛肉を買うことが出来なくなったのだ。そして今までさんざん貢がされてきた国内の牛肉生産者からも相手にされなくなってしまった。

たいへん結構な戦略だと思う。ボッたくるのは海外のアホなお金持ちからにして欲しい。そして、ニッポン国民が安い輸入牛肉を腹一杯食べるのを、保護関税なんかで邪魔しないで欲しい。

たしか、メキシコなんかは主食のトウモロコシはほとんど輸入だが、果物なんかを輸出しているのでメキシコ農業産品の貿易収支はトータルで黒字だったはず。日本の農業も貿易収支の黒字化を目指せ! せめて自分で使う石油輸入代金ぐらいの外貨を稼げ!

富士山の雪が少なくなった

半月前にくらべ雪が少なくなっている。山頂は終日氷点下の気温だと思うが、風で雪が吹き飛ばされてしまったのか。

富士山は「表日本型気候地域」に位置するので冬の間はあまり雪が降らない。12月から1月にかけてようやく真っ白になる。一番降雪量が多い月は4月。